商号 | 和歌濵かまぼこ株式会社 | |
創業 | 2020年 | |
資本金 | 100,000円 | |
代表者 | 代表取締役社長:奥村 武弘 | |
本社・店舗 | 〒641-0022 和歌山市和歌浦南2-1-1 TEL:073-445-1508 |
和歌濵かまぼこがあるのは、通称「くずし通り」(くずしは土地の言葉でかまぼこの意味)。ここにはかつて10軒ほどのかまぼこ屋が立ち並んでいました。
店主・奥村武弘はこの和歌浦で最後の1軒だった老舗かまぼこ店で45年勤めたベテラン職人です。
「不思議と不安は大きくなかったですね。作り手一筋45年、ひたすらかまぼこづくりの技を磨いてきましたが、勤めていた店が廃業。しかし伝統の味をなくすわけにはいかないと、かまぼこ店を開くことを決意しました。周囲の協力を得て種々の条件が整っていき、とんとん拍子に開業。なにかの力に『早くかまぼこを作れ』『和歌浦のかまぼこを守れ』と言われているかのような気持ちがしました」
地域の方から、和歌浦のかまぼこを食べたいというリクエストを多くいただきました。ただ、悩みは小さな工房でどこまで伝統の味を再現できるかということ。規模に合った調理器具を吟味し、技術的な問題をクリアしたときには、より美味しいかまぼこができるという手ごたえを感じました
毎日同じ味を再現することでしょうか。仕上がりはその日の外気温、湿度などに大きく左右されます。工房にいるときは温度計ばかり見ていますよ。でも、これも美味しいものをつくるためには当然のことです
やはり美味しいと言ってもらえたときですね。『伝統の味を復活してくれて嬉しい』『以前より美味しくなった』といった声も励みになります。思い切って店をもってよかったと思います。開業時は67歳。最後のチャンスだったと思います
ご支援ありがとうございました。おかげ様でクラウドファンディングを成功させることができ、思い描いていたとおりの工房を作ることができました。伝統の味を踏襲しつつ以前の味を超えられるよう、精進したいと思います。また、次の世代にかまぼこづくりを継承していきたいとも思っています。
年末には、おせち料理用のかまぼこを求めてお客様が開店前からお並びくださり、開店直後に完売するなど好評を博しました。人気にお応えするためにも、機械化や工夫などで生産力をあげていくのが目標です。ネット販売にも注力し、和歌浦の味をたくさんの方に味わっていただきたいです。
店主、奥村武弘の娘です。開店前はかまぼことは縁のない職種で勤務していましたが、父がかまぼこ店を興す決意を知り、退職してともに開業準備に奔走しました。現在かまぼこ職人として父のもとで修業をしています。
そう驚かなかったです。かまぼこ屋の娘として生まれ、幼い頃から食生活のなかにかまぼこがあるのが当たり前として育ってきました。ですから、私も和歌浦のかまぼこがなくなるというのは考えられなかったんです。父が店をするなら自分も一緒にする。そこは家族ですから、自然にそういった流れになりました。
幼い頃からかまぼこづくりを見てはいましたが、見るのと実際にするのではやはり違います。難しいと感じるのはすり身をつくる工程です。和歌濵かまぼこの特徴である弾力あるかまぼこになるよう、正確な状態の見極めができるようになりたいと思っています。父には、味の良しあしや匂いに敏感な点は褒めてもらえます。子どものときからずっと和歌浦のかまぼこを食べているので、かまぼこの出来には敏感です。